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July 11, 2005

個人事業主

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_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第83号 2005/07/11
▼ まえがき
▼ [永久運動の設計] 個人事業主とは
▼ [永久運動の設計] インディペンデント・コントラクター
▼ [永久運動の設計] 個人事業主が増えた理由
▼ [永久運動の設計] 次回以降の予告


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まえがき
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こんにちは、蒲生嘉達(がもう よしさと)です。

今週号は久々の「永久運動の設計」シリーズです。
「永久運動の設計」シリーズでは、ソフトウェア会社の最適な組織
について探っていくシリーズです。

「永久運動の設計」シリーズを最初から読みたい方は、
http://www.kei-it.com/sailing/back_forever.html を参照してください。

「個人事業主」から話を始めます。

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[永久運動の設計] 個人事業主とは
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「個人事業主のソフトウェア技術者」とは「会社と雇用契約ではなく
業務単位の請負契約を結んでいるソフトウェア技術者」です。
フリーランス、フリーSEとも言います。
自分で確定申告をし、国民健康保険、国民年金に加入しています。

私がソフトウェア業界に入ったのは1986年です。
その頃からフリーSEは存在していましたが、あくまでも例外的な
存在でした。今ほど多くはありませんでした。
正確な数字は分かりませんが、現在この業界にいる技術者の2割位は
個人事業主なのではないでしょうか?

個人事業主がここまで増えた理由として、「不況で会社が正社員雇用を
減らしたから」と言う人もいます。
確かに、リストラにあって、次の就職先が見つからず、個人事業主に
なったという人もいるでしょう。
しかし、私の感触ではそれは少数派です。

多くの個人事業主は(特に若い個人事業主は)、彼らなりに十分に
計算した上で、積極的に個人事業主を選んでいます。
会社に慰留されても、自らの意志で正社員を辞めて、個人事業主
という生き方を選択しています。

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[永久運動の設計] インディペンデント・コントラクター
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参考までに、会社と請負契約を結ぶ個人事業主は、米国では
インディペンデント・コントラクター Independent Contractor
(直訳すると「独立契約社員」)と呼ばれています。

現在900万人いると言われ、やはり急増しているそうです。

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[永久運動の設計] 個人事業主が増えた理由
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個人事業主が増えた理由は、「個人事業主が存在しやすくなったから」
です。
そして「個人事業主が存在しやすくなった」理由は、技術の標準化と
PCの劇的な高性能化・低価格化にあります。

今ではPCとインターネット環境があれば、どこでも最新の技術が学べます。
そして、そのようにして学んだ技術は会社横断的に通用します。
例えば、PHP5.0の勉強をしたいと思えば、PHP5.0のソースコードは
インターネットから無償でダウンロードできます。
そして、そのようにして学んだPHP5.0に関する知識はPHP5.0を使う
プロジェクトではどこでも役に立ちます。
あるいは、ある会社でJavaを学んだ技術者は、その会社を辞めても
翌日から別の会社の別のJavaプロジェクトに参加することができます。

「そんなこと当たり前だ」と若い技術者は思っているでしょうが、
これはごく最近のできごとなのです。

ほんの10数年前まで、技術者は高価な開発環境と標準化されていない
技術の中で生きていました。
例えば「三菱電機製オフコンで動くソフトウェアを三菱電機製オフコン
特有の言語で開発する」というように・・・。
その技術者が身につけた技術は、その会社の中でこそ最も高く
評価されました。
したがって、社員の定着率も高く、会社から離れて個人事業主になる
ことなど誰も考えなかったのです。

開発環境が劇的に低価格化し、技術が標準化されたことによって、
会社の縛りが弱くなったことが、人材流動化を促進しました。
その一つの表れが個人事業主増加です。

(「標準化」については、第7号を参照してください。
http://www.kei-it.com/sailing/07-040119.html )


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[5年後のシステム開発] 次回以降の予告
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開発環境の劇的な低価格化と技術の標準化によって、会社の縛りが
弱くなったことは会社のあり方を大きく変えていくと私は考えています。
次回以降に次のようなことを書いていこうと思います。

・個人事業主のエージェントとして振舞う会社は成功する。
 個人事業主のエージェントと大手派遣会社との違いは何か?

・創造的な技術者が個人的な能力で牽引する会社は短期的には成功するが、
 長期的には息切れする。

・「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」方式の会社が長期的には成功する。
 でも、それをやるためには、個人ではなく組織が必要である。

・技術の標準化が引き起こす人材流動化は正社員の給与体系にも影響を
 与える。成果主義型報酬体系とは正社員の社内個人事業主化である。

・金持ち会社がM&Aをする理由。
 M&Aは成功するか?


次号は、7月18日発行予定です。

乞うご期待!!

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本メルマガについて
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本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。
創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、
本メルマガのコンセプトは「読みものとしても面白い慶の事業計画」であり、
目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。

したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び
慶と契約している個人事業主を想定しています。
彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。

また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、
ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、
第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する
ことにしました。


本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非
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(以下をそのまま転送するだけです。)
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